〇〇年に一度の未曽有の~!?   の危うさ
最近よく目に耳にすると思います

コロナは100年に一度の災害とか何とか
確かに大きなイベントであることはその通りだと思いますし
疫病としてここまで大きくなったのも確かに100年200年に一度レベルの規模だと思います

が、それにかこつけて、(主に政治家などが)「100年に一度の危機的状況です!だからこそ~~~略~」というのをちらほら見かけます

まず断言しておきますが、これはまるっきりの的外れです
というか詭弁というか、難しい言葉でいうと非形式的誤謬にあたるようなもので、どういうことかちょっと解説します

冒頭で触れたように、コロナ過が100年に一度レベルの疫病であるか否かと言われたら、これは恐らく真です
でもじゃあここ100年で他に世界的に広まっていて深刻な病気が無いかと言われたら、エイズだったりサーズだったりBSEだったり、色々と候補はありますが、たくさんありますよね

もっとジャンルを広げていくと、例えば何とか流星群が来るのは61年に一度だってなればそれは61年に一度の珍事ですし、つまり何が言いたいかっていうと、「100年に一度」の出来事は世の中に無限にあるんです。
仮に1万個あるとしましょう、平均すると毎年100回、「100年に一度!」の珍事は起きている計算です
100万個あったら毎年1万回は100年に一度がきている計算です

つまり、「100年に一度」のことなんてのはなーーーーーんも珍しくありません
だから物事を語る時は、頻度ではなく規模もセットで話さなくてはいけません

コロナの場合、100年に一度「かつ」世界的規模の話なので、上記のような論調になっています

ここで、もう少し深堀りしてみます
確かにコロナは100年に一度であり大変な疫病でもあります
じゃあだから=100年に一度の危機的状況なのか?
と言われたら、それはNOなんですよね

例えば第二次世界大戦だって世界の危機的状況ですが、まだ100年も経っていません
これから先100年間、平和な時代が続くとも思えません

「コロナが100年に一度の疫病である」ことと「100年に一度の危機的状況」は本来別なことであるはずなのに、話の途中でそれがいつのまにかすり替えられているわけです
国や行政というのは、全ての危機的状況に対応していかなければいけません
だから100年間というスパンで見た時、コロナというのは大きな疫病の一つではあるものの、あらゆるリスクを全て合わせても100年に一度ぐらいのリスクかと言われたら、恐らくそんなことは全然ないはずです
例えば第三次世界大戦が起きたらこんなもんじゃないですしね

だから「〇〇年に一度の大災厄だ! だから全力で対応すべきだ!」なんて言っている政治家というのは、全力で対応すべきなのは同意ですが、ちょっと信用できませんね
上記のことがわかって言ってるなら真実のみで嘘を付く悪質な野郎ですし、わかってないなら余計にタチが悪いです


〇〇年に一度の事であること自体は真実ですが
だからといって〇〇年に一度のこと”だから”何かをしようってのは論理が飛躍してるっちゅーわけです
〇〇年に一度のことなんてのは毎年いくらでもあるわけですから、〇〇年に一度のこと”だから”こうしようなんて話が通ってしまうと、毎年ずーっと大金が必要って話になっちまいますからね

非論理的であり、人が人を騙す時に使う話術です




コメント

Hotmilk
2021年7月27日23:33

そろそろ「ふと頭に思い浮かんだので消費税42%に」とか言い出すかも・・・


いやそれは選挙後か。

スミぱん@国会を見よう
2021年7月28日0:38

私権制限ができないから改憲しよう、てのもそうですね。

ハリー
2021年7月28日9:05

>信じろー
もう信じない!!!

>私権制限
実際、ロックダウンしていない(できない)のにこれだけ感染押さえられているので、基本は真面目な国民性なんですけどね…
でも空気感染症って90%真面目でも10%阿保がいれば蔓延するので、今回のことは半ば必然ですね

M
2021年7月28日17:58

いずれ、戒厳令は敷けませんからねえ。(なんちゃっても含めて)私権制限なんてしたら違憲だ!、って叫ぶ人が居るし、実際そうだろうし。逆に何もしなきゃしないで、なんでもっと厳しい対応しないんだ、って話になるし。どっちにしろ政権担当してる方々はマイナスにしかならん政策を敷くしかないから、ひの方みたいに単純な意見になびく人も多くなりそうで、今年9月以降が怖いですね。

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