CORE2019プレリリースイベント大会に行ってきました

2018年6月25日 Magic: The Gathering コメント (5)

（聞こえますか……このブログを見ている皆さん……この日記は僕が2週間前に送っているものです……あ、皆さんにとっては2週間先の未来のことですね(笑)7月7日と8日に開かれたプレリリースイベントですが、僕はニコルボーラスとかリリアナとか引きました。ボっさんは強かったです、リリ穴さんは弱かったです。プレリリース自体は面白かったのですが、まさかあんなことになるとは……そう、あれは二日目のプレリ、8日のことでした。正午頃、行きつけの店で3回目のプレリに参加していたその時、店の中がふっと真っ暗になりました。停電したのです。しかし時刻は12時、外は太陽が出ている時間帯、にも関わらず外も日が落ちたように真っ暗なのです。全ての電気と太陽の光、星の光すらない世界は異様な空気でした。パニックになった店内からようやく外に避難すると、まさに絶句、言葉を失いました。最初は僕一人が見ている幻覚だと思いましたが、道行く人が全員同じ方角を見て呆然としている事実がそれが現実のものであると如実に物語っていました。そう、真っ暗になった世界で唯一光をもつ存在、それは僕らの遥か頭上にありました。富士山を遥かに超えるスケールで僕らを見下ろすそれは、僕らMTGプレイヤーがよく見覚えのある、そう、ニコルボーラスだったのです。真っ暗な世界に淡い緑色のオーラのようなものを纏い、SFでよく見るようなホログラムのような巨大なボーラスは僕らに言いました。「これよりこの次元はワシが支配する」その言葉は音ではなく、しかし巨大な衝撃をもって僕らの脳内に直接届きました。まるで大きな除夜の鐘のような、重厚で長い音質をもった声です。おそらく、地球上のありとあらゆる所に届いたであろうその声に、町中がざわめき、混乱の声が聞こえ始めました。唯一あれがどんな存在であるか、どれだけ危険な存在であるかを知る僕らプレインズウォーカー（MTGプレイヤー）達はというと、ある者は興奮しスマホで撮影し、ある者はリセットだぉ!!ハハハハと叫んでいました。その時です、僕らの立っていた駐車場に、轟音と共に”ナニか”が現れたのです。そう、それもまた、僕らがよく知っている存在でした。「カーン……」「カーンだ」各々がその銀色の塊を見てすぐにカーンだと思ったのは、先ほどニコルボーラスを見たからということも関係しているでしょう。体を丸めた状態だったカーンはその煙が出るからだをゆっくりと起こし、立ち上がりました。そしてキョロキョロと周りを見渡し、ボーラスの移っている上空を一瞥したあと、僅かに表情を曇らせます。しかしそれも一瞬、次は僕らを見据え、言いました。「これより経時隔離を開始する」と。詳細は省きますが（というより禁則事項らしく、ここは詳しく書いてはダメなようです）カーンと僕らは7月1日に異動しました。これ以上の時間旅行は次元に影響を与え危険なそうです。ともあれ、それから僕らは何度も時間旅行を繰り返すことになります。7月8日の正午、ボーラスが現れると同時に世界の全ての電子機器はストップします。厳密には一部使えるのですが、少なくともインターネットは全滅です。カーン曰く、原理は電磁パルス攻撃と同じようです。その後、電子機器の使えなくなった現代世界は非常に脆いの一言でした。全てのインフラは停止し、衣食住すらままなくなります。糞尿は垂れ流し、病院も機能しなくなり、超大規模なパンデミック状態に陥ります。最初の1か月間はそれでも人々はいつかインフラが戻ることを信じて助け合って生きていましたが、それもやがて……という未来を見てきたとカーンは言っていました。僕らはというと7月1日から7日までプレインズウォーカーとしての修行を行い、8日にまた戻るを繰り返す日々です。1200回くらい飛んだあたりまでは覚えていたのですが、もう既に何度ループしているか思い出せません。最近はようやく灯が灯り、プレインズウォークができるようになりました。今はマナの共同行使を応用したスペルの相互干渉術を勉強しています。時間にも余裕が出てきており、こうやって皆さんに昔見たシュタインズ・ゲートのＤメールのような方法で過去にブログ更新用の文章を送っているというわけです。皆さんのいる世界線では、通常ですとさっき言ったような状態になり、世界の人口は2020年までに76億人から9億人にまで激減します。パンデミック以外に、世界中にクリーチャーが出現するようになるからです。それを阻止するために僕ら（あまり詳しくは言えませんが、プレリ大会の時にいた参加者数十人とカーンです）はいま、戦っています。そして未来を変えようとしています。8日を超えると電子機器が使えなくなるので、今のうちにこのブログを書いています。もし、皆さんが再来週、プレリリースイベント中に停電が起き、世界が黒くなった時は、ごめんなさい、僕らは既にこの世にいないでしょう、失敗したのです。しかし、皆さんが無事にプレリリースを終え、7月9日を迎えた時、それは僕らが勝利した証なのです。ニコルボーラスに打ち勝ち、この次元を救えたという証なのです。その時僕らは既にこの次元にはいないでしょうが、これだけは覚えていてください。皆さんがプレリリースをしている間、戦い、世界のために散っていた人たちがいることを……）