あれ、そこはかとなく矛盾を感じます。
いや、矛盾ってほどではないけども。

基本的に人間が「面白い!」と思う瞬間というのは、できなかったことができた瞬間だと言われています。
そして、その過程が困難であったほど、達成感があがり、面白いと思う度合いが大きくなります。

アトキンソンの期待価値モデルというものがあります。
すごく乱暴にいうと、「頑張ったらできるけど頑張らなかったらできない、ぐらいのバランスの課題をクリアした時に達成感がもっとも高くなるよ」というものです。

例えば輪投げを使ったとある実験があります。

被験者を集め、3グループに分かれてもらい、それぞれ
・30cm
・3m
・30m
離れた先にある棒に向かって輪投げをしてもらいます。

この時、一番「面白い」と感じた人が多かったのは3mの時であり、30㎝と30mのほうは全く面白くないと感じました。
そしてそれぞれ、3mに近づけるほどに面白いと感じていくようになったというます。

なぜか?
30㎝の輪投げなんて手が届きますから当然100%入ります。 100%入りますが入ったところで「自分の力ではない、当たり前」なので何も面白くありません。
他方、30mの時は当然ながらまず入りません。 そして何回も繰り返してようやく1本入ったとしてもそれは「たまたま入った」だけであって、やはり「自分が頑張ったからできた」とは思わないので、あまり面白くありません。

自分にとって「入るか入らないかが50%」である時が、最も「自分が頑張ったことによって達成できた!」と感じる度合いがピークになり、それが「面白い!」となるのです。

※まぁ、このモデルが当てはまる人は「達成意欲が高い人」なので、そうでない人には当てはまらないのですが・・・


とにかく、面白い、というものはある程度の難しさ、というものが必ずついてくるものだと思うのです。
だから、簡単なのに楽しい! ってのに疑問を感じます。 簡単なもんは面白くないと思います。 ずっと右方向にしか進めなくてボタンがAしかないドラクエなんて面白くないです。

アイテムが見つからなくて10時間くらい探し回ってようやく見つけた時の嬉しさ、コマンドや選択肢を必死に暗記してようやくたどり着けたルート、練習しまくって強敵のボスをライフギリギリで倒した瞬間の喜びは、簡単操作で金を使ったら誰でもクリアできるような方式では得られないと思います。

お手軽にできるゲームで得られる快感もまた、お手軽レベルであると思ってしまいます。








(つまりたけしの挑戦状が史上最も面白いゲーム・・・?)

コメント

オリヒカ
2017年2月22日23:58

ゲームの難易度と面白さに相関がある、というのは何となくわかりますけど
「簡単操作」なのとゲームの難易度は関係ないですよね?極論、MTGなんて操作自体はトランプレベルですし。

ジオン軍
2017年2月23日0:26

・ω・っ「レミングス」

ハリー
2017年2月23日11:49

>オリヒカさん
確かにゲームそのものの難易度とは相関がないですね
まぁ、「簡単操作」というよりは「簡単にプレイできる!」的な文句に対して言いたかったのかもしれません、言葉足らずでしたが・・

>ZEON軍さん
そういやチューチューロケットなんてのもありましたな

nophoto
名無し
2017年2月23日17:37

よく言われることではありますが、ゲームに慣れてる人と慣れてない人では敷居が違うことは多いですね
世の中のメジャーなゲームのほとんどは意図的に難易度が低めのものなので我々が30cmの輪投げだと思っているものは一般人には3mの輪投げなのかもしれません

じゃあ「本格的」ってなんやねん!ってなりますが

ハリー
2017年2月24日11:08

よりお金を落としてくれる層に向けて作ることは商売としては正解ですね

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